会社法事業報告のやりかた

会社法事業報告についてまとめました

会社法事業報告のやりかた

事業報告・監査報告・会計監査報告についてお話ししましょう。

上場企業の総務法務関係の部署にとっては定時株主総会はいわばメイン・イベントなのです。

いわば,和泉元彌vs佐々木健想の試合みたいなものなのです。

現場において,さわやかな戦いぶりを見せて盛り上がるようにしつつシナリオどおり勝つべきものが勝つように工夫しなければならないという点でも近いと言えます。

 

さて,上場会社の定時株主総会では株主に,役員の選任議案と剰余金の配当議案を承認してもらうことが重要なのですが会社法は,株主が,その議案をきちんと判断できるようにするために総会の2週間以上前に送られる招集通知とともに次のような書面も送るようにしております(上場会社なので,会計監査人設置会社です)。

1 株主総会参考書類

招集通知に記載された議題や議案を判断するために参考になる事項が記載されたものなのです。(株主総会等に関する法務省令11条〜)。

 

例えば,取締役の選任議案を提出するときは,候補者の氏名,生年月日,略歴,保有株式数,他の会社等の代表者か,特別利害関係等があるか,社外取締役か等が記載されているものです。

2 計算書類

 

貸借対照表と損益計算書等です。

3 事業報告

 

業務執行者が作成する報告書です。

 

株式会社の状況に関する重要な事項,株式会社の現況,会社役員,株,新株予約権等に関する事項が記載されているものです(会社法施行規則案76条〜)

4 会計監査報告

 

会計監査人が作成する報告書です

 

監査の方法及びその内容,計算関係書類が当該株式会社の損益の状況をすべての重要な点において適正に表示しているかどうかの意見等が記載されています(監査省令案15条)。

5 監査報告

 

監査役(監査役会)が監査の作成する報告書のことです。

@計算関係書類の監査関係

 

会計監査人の監査の方法又は結果を相当でないと認めたときはその旨及びその理由,会計監査人の職務の遂行が適正に実施されることを確保するための体制に関する事項,監査役の監査の方法の概要等(監査省令案15条)が記載されます。

A事業報告の監査関係

 

監査の方法及び内容,事業報告及びその付属明細書が法令又は定款に従い株式会社の状況を正しく示しているかどうかについての意見等が記載されています(監査省令案23条〜)。

さて,以上のように,どんな書面が株主に送られるかを理解することによって決算期後の各種の手続はこれらの書面を作るのが第一次的な目的であるとわかります。

 

逆説的にいうと,監査報告や会計監査報告を作成するために監査役や会計監査人は,その記載事項となっている事項について監査するのでしょう。